LANでファイルの一元化管理やプライバシー保護もできる

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NEC「得選街」
LANには複数のパソコンで1本のネット回線の同時使用と1台のプリンタ共有使用と同一ファイルの共有ができますが、さらにファイルの一元化による管理やLAN内でのプライバシー保護とセキュリティ対策もできます。

重複しがちなファイルの整理も一元化できる

ファイルを共有することのメリットは、ファイルの移動が面倒なことだけではありません。
USBメモリやCD-Rでファイルをコピーしたり移動したりして使っていると、ここそこに同じ名前のファイルができて、どれが最近のファイルなのかわからなくなってしまいます。
「ファイルのプロパティ」を調べれば更新日時で最新のファイルがわかるのですが、すべてのパソコンのハードディスクやUSBメモリなどに散らばったファイルのプロパティを調べるのは非常に面倒なことです。
そこで、ワープロでも表計算でも年賀状でも住所録でも、ファイルは原則として「居間のデスクトップパソコンの中」などのように、1台のパソコンに決めて保存するようにします。
そのファイルを使いたいときにはノートパソコンからでもデスクトップパソコンでも、「居間のデスクトップパソコンの中にあるファイル」を直接開いて使用し、使い終わったら上書き保存するようにします。
また、ファイルをコピーして持ち出て編集したときには必ず「居間のデスクトップパソコンの中にあるファイル」に上書きコピーし直すようにします。
こうしておけば「居間のデスクトップパソコンの中に保存されているファイル」が最新の状態になります。
このように決められた場所のファイルを使えば、どれが最新のファイルなのか迷うこともありません。
これは大きな会社などで使われているパソコンネットワークによるサーバー管理システムと同じ仕組みで、また、後々紹介しますが、パソコンをつなげた配線に直接つなげるNAS(ナス)というデータ保存機器を使えば、他のパソコンの起動状態に関係なくファイルを保存してみんなで使うことができます。 パソコンの世界では、このNASのような機器を「ファイルサーバー」と呼んでいます。

プライバシーを守れる

2台以上のパソコンをインターネットにつなげることができると便利なことに加えて、「プライバシーが守れる」という大きなメリットが生まれます。
1台のパソコンを使って家族皆でインターネットを楽しむようなCMもありましたが、1つ屋根の下に住む家族といえども内緒にしたいことはあります。
しかし、1台のパソコンに入っているメールソフトを皆で使えば、他の家族宛のメールが気になるものです。
メールソフトには使用者別に使い分ける機能も搭載されていますが、それだけでは不十分です。
もしも、お父さんが娘さん宛に来たメールを間違えて見てしまい、それを娘さんが知ったら、いくら家族といえども激怒するのではないでしょうか。
反対にお父さんの大切なビジネスメールを家族が間違えて消してしまっても大変なことになるのではないでしょうか。
このような騒動は1台のパソコンしかインターネットにつなげないために起こることです。
せっかく家族団らんの場になるはずだった居間のパソコンが、親子が疎遠になる原因を作ってしまうかも知れません。
メールは個人のプライバシーそのものです。
もし、2台のパソコンでインターネットにつなぎ、それぞれのパソコンを個人で使っていれば、このようなトラブルも無くなることでしょう。
ホームページを見ると、過去に見たホームページの内容が履歴として一定の期間パソコンに残ります。
もしも、お父さんがアダルト系ホームページを見た場合には「履歴」がパソコンに残るので、あとで娘さんや奥さんが使ったときに知られたら、恥をかいたり、怒られたりするかも知れません。
また、インターネットを使った買い物やオンラインバンキングなどの情報の中にはIDやパスワード、クレジットカード番号なども含まれます。
このため、大勢の人が出入りして居間などに置かれている1台のパソコンを自由に使える家庭の場合はいつ情報が漏れても不思議ではありません。
しかし、インターネットオークションなども普及し、インターネットでの決済はますます増えそうです。
そのためにも1人に1台ずつパソコンを用意して、すべてのパソコンをインターネットにつながるようにしておくことが必要な時代になりつつあるのです。

セキュリティ対策もできる

パソコンをつなげてファイルを共有出来るようになると問題も現れます。
それは、せっかくインターネット接続を家族それぞれで使えるようになってプライバシーが保てたのに、保存するファイルを1カ所にしてしまうと、他人のファイルを開けてしまったり、他人に日記を見られてしまったりする可能性が出てきます。
ファイルを1台のパソコンに集めて保存するときには上手に使い分ける工夫が必要です。
自分しか使わない大切なファイルは自分のパソコンに保存し、住所録など家族で使うファイルは「居間のデスクトップパソコンやNAS」に保存するとよいでしょう。
お父さんが2台、娘さんが1台、息子さんが1台のパソコンを使っているような家族なら、お父さんは2台のパソコンでファイルの共有を使いますが、そのまま使っていると、つながっている娘や息子のパソコンからも共有しているファイルを開けられてしまいます。
そこで前記のように、パスワードやユーザーIDを使って開けないようにしたり、「居間のデスクトップパソコンやNAS」に「お父さん用」「娘さん用」「息子さん用」の保存場所を作ってそれぞれで管理するような設定にする方法もあります。
ここまでくれば会社のネットワークシステムをそのまま小規模にしたものになります。
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