単焦点レンズは写される人も楽しいレンズ
筆者はプロのカメラマンではありませんが、編集者としてプロの撮影に携わってきました。そこでいつも感じることは、プロのカメラマンと一般のカメラマンの一番大きな違いは「カメラマンの動きです」。
プロは自分がモデルに近づいたり離れたりするのは勿論のこと、柵に上って高い位置から撮ったり、床に寝ころんで低い位置から撮ったりするのも当たり前です。
一般の人がズームを持つと仁王立
それに対して、一般のカメラマンは殆ど動きません。多くの人はズームレンズを使っているせいもあって、ズームで被写体をフレームに納めて1カット撮り終わるか、ズームを動かしてもう1カット撮るのがせいぜいです。 これでは写される人も「チーズ」の声に合わせて「右手でピース」が精一杯です。当然、撮れた写真もコンパクトデジカメで撮った記念写真と変わりません。プロが動き廻るのには意味が有る
以前、幼い子供さんをプロカメラマンが撮影しているのを観ていたら、カメラマンは寝っ転がってゴロゴロ転がり、止った瞬間に片手を大きく「パー」にして揚げて「パチリ、パチリ」。子供の驚いた顔、「パー」の手を見上げた顔、満面の笑みの顔が数秒の内に撮れていました。
幼児に目線や笑顔の指示は通用しませんが「動くものは楽しいもの」自然に笑顔はでてきます。
観光地とかで観るデジタル一眼レフカメラを持ったお父さんが家族に「右だ後ろだ」と怒鳴っていて子供がベソかいている光景とは大違いです。
相手が大人ならカメラマンが動き回って、素敵に写るアングルを探してくれている気持ちが伝わるので、表情も自然と豊かになり、自分が動く度に異なった表情が撮れます。
ズームレンズと比べて単焦点レンズは「自分が動かないといけない」のですが、自分が動くことで「被写体の表情やポーズに無限の変化」を出せるのが最大の魅力なのです。
人物撮影での場所に適したレンズの焦点距離
人物撮影の場所と撮像素子別に適した単焦点レンズ焦点距離 | ||
デジタル一眼レフカメラの撮像素子(CCDなど)のサイズ 撮影場所\ |
撮像素子がフルサイズ (36mm×24mm)のデジタル一眼レフカメラ |
撮像素子がAPS-Cサイズ (23.5mm×15.6mm)のデジタル一眼レフカメラ |
家庭の室内で全身のポートレート | 50mm~85mm | 35mm~50mm |
家庭の室内で上半身のポートレート | 85mm | 50mm~85mm |
家庭の室内で顔中心に撮影 | 85mm | 85mm |
屋外(広い屋内)で全身のポートレート | 85mm | 85mm |
屋外(広い屋内内)で上半身のポートレート | 85mm~105mm | 85mm |
屋外(広い屋内)で顔中心に撮影 | 105mm | 85mm |
キヤノン EF85mm F1.8 USM フルサイズ対応
希望小売価格:66,420円(税込)最短撮影距離:0.85m
絞り羽根枚数:8枚
絞り:最大f/1.8~最小f/22
フィルターサイズ:58mm
寸法:75mm(径)×71.5(長)
質量:425g
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ニコン AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G フルサイズ対応
最短撮影距離:0.8m
絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
絞り:最大f/1.8~最小f/16
フィルターサイズ:67mm
寸法:80mm(径)×73mm(長)
質量:約350g
キヤノン EF85mm F1.2L II USM フルサイズ対応
希望小売価格:253,800円(税込)
最短撮影距離:0.95m
絞り羽根枚数:8枚
絞り:最大f/1.2~最小f/16
フィルターサイズ:72mm
寸法:91.5(径)×84mm(長)
質量:1025g
ニコン AF-S NIKKOR 85mm F1.4G フルサイズ対応
希望小売価格:232,200円(税込)
最短撮影距離:0.85m
絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
絞り:最大f/1.4~最小f/16
フィルターサイズ:77mm
寸法:86.5mm(径)×84mm(長)
質量:約595g
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